「透明人間」

7月11日TOHOシネマズ光の森にて「透明人間」を観ました。
原題:The Invisible Man
出演、エリザベス・モス、監督、リー・ワネル。

 ”透明人間”は今ではもうSF古典に入るジャンルで、これまでも何度となく映像化されています。人間の視覚に捉えられぬ人間という存在に抱く心理は今でも、恐怖、現象、錯乱を生み出すものなのでしょう。やはり五感の中で視覚が最も比重を占めるもので、殊に映像作品というものは視覚聴覚で感じるものなので。
(まぁ最近は4DXというものもありますが)
 また透明人間という言葉は存在しないものという意味で社会的に見向きされない人達にも使われたりしているようです。時には自嘲的に_。

 この作品の怖いところは”透明人間”側の視点ではなくてその被害に悩む側の視点で進んでいくことです。 
 本当にそこにいるのか? 判らない見えないという不安が終始ヒロインとスクリーンのこちら側の心を揺さぶり続けるのです。
 冒頭から夜明け前の薄暗いシーンが続きます。奇妙なのは演者はスクリーンの外にいて誰もいない空間をじっとカメラが向いている事が度々あることです。バラエティ番組なら放送事故?と疑ってしまうほどの数秒間の、何も動かない空間がとても怖い_。
 そしてこれは”あるある”なのでしょうけれど、夜ふと目が覚めて部屋に人影が、とビビったらハンガーに掛かった服のシルエットだったり、いつの間にか掛け布団がずり落ちていたり・・・・。


 ヒロインのセシリアの元彼エイドリアンへ抱く恐怖は尋常ではありません。決死の覚悟で豪邸を脱出するのですが、かくまわれた友人の家から外出する事ができないでいます。部屋でもパソコンのカメラ機能を無効にしたり、妹に立ち寄らせたりしないと、とても神経質になっているのですが、あるとき「エイドリアンは自殺した」との知らせが届きます。そして彼の遺言として財産がセシリアに相続されることが告げられます。ずっと自分を苦しめてきた男の死に少しずつ心の平安を取り戻していくセシリアですが、彼女の周囲で不思議な現象が起こり始めるのです_。


 セシリアは”彼がいる、エイドリアンがやっている”と騒ぎますが周囲は普段の彼女の神経質なまでの言動から、気のせいと一蹴します。そして”彼”の行動はだんだんとエスカレートしセシリアは孤立していきます。そうとう精神医療センターに運ばれることに。
 誰も私の言葉を聞いてくれない、と叫び錯乱する姿に周りはますます彼女が普通ではないとみるのです。
 いくら訴えても誰も聞く耳持ってくれない状況のなんと怖いことか_。

セシリアは自ら行動に出ます。恐怖におびえず果敢に闘うことに。
 ラストカットの彼女の表情はそれまでとは全く異なるものですが、それもちょっと怖い感じがしました。

面白い作品。

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