「愛はロマネスク」 アルバム「Fifty Fifty」より

「愛はロマネスク You're My Heart You're My Soul」は鮎川麻弥のアルバム「Fifty Fifty」に収められている曲で、1984年リリースされたモダン・トーキングの「You're My Heart You're My Soul」をカバーしたものです。当時のディスコミュージック感いっぱいのメロディで、昔懐かしい感じを覚えます。



 そのメロディラインを崩さずにカバーされたのが「愛はロマネスク_」です。
 歌詞は鮎川さんなのですが、訳詞というよりも作詞といった方が近くて、原曲よりものその繊細さが光っています。原曲の方はただ一途に情熱的な愛情を語ったものという風なのですが「愛はロマネスク」の詞には女性特有の繊細な表現がちりばめられているように感じます。

  「唇に魔力を込めて
   好きよと あなたにささやく
   ふとした時に 醒めてしまいそうな
   あなたの 心がこわい」

 この”唇に魔力を~”は言葉には特別な力が宿っていて、それはまるで魔術のようなものと語っています。恋愛に欠かせない愛の言葉はある意味魔法ですが、それでも男女の仲のこと、その魔力は必ずしも長くは続かないのでは、と不安も感じています。
 そして続く歌詞、

  「愛しさに震えてる 愛の微熱
   めまいの中 溶けてゆくわ」
 
 それはもう愛の感情にあらがうことはできなくなっています。
自分の中に目覚め始めた感情に気づきながらも、心の隅どこかで不安を感じてしまう、それはこのヒロインが過去に何度となく味わった苦い経験からきているのでしょう。
 続く2番目の歌詞は_

  「愛に約束が無いわけを
   教えてほしい 私なの
   青いしじまは 冷たく笑い
   かすかに 揺れ動くだけ」

 と1番目が彼女の気持ちをストレートに表しているのに対して、2番では抽象的なものになっていて ”しじま”、”冷たく”、”かすかに~だけ”と熱烈な愛とはかけ離れています。それは「約束のない愛」というものへの戸惑いがそうさせているのでしょう。
  
  「私を変えてしまう 愛の微熱
   幾千夜も 眠れないの」
   
  「あなたなしでは ダメなの」

 そして”微熱”という小さなものと”幾千夜”という広大な時間の対比が絶妙です。
 
 ”あなたなしでは ダメなの”とは、何がダメなの?と問いたくなる詞ですが、あえてその言葉を不在にする欠落感が、このヒロインの不安気な心情そのままを語っています。
  
  「私 琥珀の風になる」

 いつか傷つくかもしれない愛に臆病になりながらも、それでもその感情にあらがうことができぬ事に ”琥珀の風” になるだけだという、ある種の諦念にも似たこの詞はとても印象的です。



 原曲の歌詞に比べて繊細な詞と、鮎川さんの、か細くピンと張った弦が奏でるような、高らかで透明感のある歌声がとても好きです。



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